React Native の本を書きました

タイトルのとおり、 React Native の本を共著で書きました。

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発売日

新型コロナウイルスの影響で大型書店が軒並み休業となり、売上をそういった書店での初動に頼る技術書は発売日延期ということのようです。 Amazon その他では 5/30 の発売となっているようですが、仮日程です。

https://www.amazon.co.jp/dp/4297113910/?coliid=I1M06P05C023EN&colid=PMKGIDJ61HPE&psc=1&ref_=lv_ov_lig_dp_it_imwww.amazon.co.jp

ただし、当初の発売日であった 4/27 に電子版が発売となります。プラットフォームは次です。

Gihyo Digital Publishing さんのページはこちらです。

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内容

書影

688 ページです。目次は長いので折りたたんでいます。

Frontend シリーズの第 2 弾として発売されます。第 1 弾は五藤祐典さんの Atomic Design 本です。

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ユタマこたろう さんと nitawaki さんとの共著です。僕の担当はユタマさんと本の全体像とサンプルアプリの仕様を決め、第 1 章から第 6 章と第 9 章、第 10 章、第 12 章を書き、章に対応する内容をサンプルアプリに実装しました。

かなりのボリュームですが、初学者をターゲットとしてかなり基礎から説明しているのでこれだけの紙面が必要となりました。これ一冊で TypeScript の基礎、 ECMAScript 2015 の基礎、 React の基礎、 React Native の大枠を理解し、基礎的なものならアプリ作成とメンテナンスが可能となるレベルまでステップアップ可能な構成としました。

また、初学者のみならずすでに使っている方も新たな知識を得られるよう、現場のノウハウを散りばめ、締め切りギリギリまで各種依存パッケージを最新に更新していました。 React Navigation v5 の実践的な内容はユタマさんの努力の賜物ですし、 E2E で開発で安定感を得るために nitawaki さんも最後まで走ってくれました。

さらに本書は React Native 界隈の知識のベースラインとして機能するよう構成しています。次は長くてボツになった「おわりに」です。

フロントエンド開発は流行が速く、勉強するのが大変だ、という時代ではなくなりました。ベストプラクティスが週ごと、短いときは日ごとに変化していく状況はすでに過去のものです。アプリ構築における定石が蓄積されはじめ、開発をはじめるためのハードルも日々下がっています。

本書はReact Nativeの解説書ですが、現代のソフトウェア開発や事業構築の方法論における定石や共通認識のまとめという側面も持っています。執筆陣がスタートアップ企業で経験してきたことが、文脈の解説とともにそのまま散りばめられているのです。ぜひこの生の体験に触れてみてください。少しでも熱量を感じることができたなら、ぜひ手を動かして自分のものとしてください。

裏を返すと、本書の執筆は非常に骨が折れました。フロントエンドの文脈のみならず、様々な技術の融合であるReact Nativeを、ひとつひとつ地固めをしながら解説する必要があったのです。編集を担当してくださった西原さまには何度も相談し、スケジュール延長にご快諾いただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

長い時間がかかったことは事実ですが、初学者でも実力がつく書籍になった自信があります。なにより、フロントエンドエンジニア間で共有できるベースラインを築く作業ができたことは誇らしいと感じています。本書で得た知識をもとに、職場や勉強会での議論に花を咲かせてくださると光栄の極みです。

ただし、本書に書かれていることが全てではありません。エッジケースでのみ有用な手法や、現在メインストリームでない技術の潮流については触れられていません。また、書き上げた直後から情報は古くなります。ぜひ、継続的なインプットを続けてください。本書を読むことで、同時に学習するための地力も身についているはずです。

この思いが結実した本となっていると思います。

謝辞

共著のユタマこたろうさん、 nitawaki さん、おかげさまで出版までこぎつけましたね。特にユタマさんはかなり長い間一緒に議論しながら書いていた気がします。仕事終わってからもう一度気合を入れる、という二重生活をお互いによく頑張りました。

編集の西原さまには最後までご面倒をおかけしました。 React Hooks が出た際の書き直しの相談など、様々なお願いや相談に載っていただいてありがとうございます。おかげさまでいい本に仕上がったと思います。さらに、献本を電子版で可能としてくださった敏腕ぶりで最後まで頼りっぱなしでした。

また、カバーデザインをしていただいたキタダデザインさま、本文デザイン・レイアウトをしていただいた SeaGrape さま、図版作成のご協力をいただいた石橋力さま、ありがとうございました。みなさまのおかげで読みやすく、主張のあるカバーとなりました。

最後に、妻に感謝を。帰りが遅くなっても休日もずっと書いていても、許容し、執筆を支えてくれてありがとう。